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男の悩みを解消? ワックススゴ落ちシャンプー

8月24日、マンダムから、GATSBY(ギャツビー)のシャンプーが登場する。その名は、「ギャツビー パーフェクトクリアシャンプー」。商品のキャッチコピーには、「ワックスを一撃。スゴ落ちシャンプー 2度洗い不要!」とある。

髪に付けたヘアワックス(以下、ワックス)をシャンプーで落とせなかった経験のある人は少なくないだろう。私もその一人で、特にハードタイプのものを多めに付けた場合、2度、3度シャンプーしても落とせないことがある。行きつけのヘアサロンの美容師は、「ワックスを落とす業務用シャンプーはないか」と客から聞かれるそうだ。あれば私も欲しいが、今のところ、そんな業務用シャンプーはない。

 経験のない方のために説明すると、ワックスを落とせない不快感というのは、ワックスが髪にへばり付き一体となった感じだ。シャンプーで髪をキュッキュッと洗えずヌルヌルしたまま。多くのワックスユーザーが、同じ思いをしているに違いない。

 なぜそうなるかは、ワックスの成分による。「ギャツビー パーフェクトクリアシャンプー」を開発したマンダム中央研究所・伊澤禎二主任によると、ワックスとは植物由来のワックスや蜜蝋などの固形の油を用いた整髪料。ワックス以前の整髪料は、水溶性のフォームやジェルが主流だったため、普通のシャンプーで洗い流せたが、油成分を用いたワックスの場合、「油に強い界面活性剤を配合していない普通のシャンプーでは落とせない」(伊澤氏)という。

流行に応じて生まれ、広まったワックス

 では、なぜそんな整髪料が生まれたのかというと、ワックスは髪型の流行に応じて生み出され、広まっていった。ワックス以前のフォームやジェルは、分子のつらなりであるポリマー(樹脂)で髪表面に皮膜を作って固めるため、全体にバリバリと固まる。それに対し、ワックスを使うと自然な流れ、束感が作れる。一見きっちりセットしたように見えないが、その実、束にしたり、ねじったり、立てたりして、かなり作りこんだヘアスタイルを可能にした。そのワックス、1990年代にヘアサロンで使われ始め、市販用品では資生堂が1996年に「無造作ヘア」のキャッチフレーズで「ジェレイド」を発売。マンダムは、男性用としてGATSBY(ギャツビー)、女性用としてLUCIDO−L(ルシード−エル)のブランドで、1998年から商品を発売している。そして今日、10代から30代を中心に、ワックスは男性用整髪料の主役となっているわけだ。ただ問題は、先述したようにシャンプーで落としにくいことだった。

 だが実は、ワックスを落とせることをうたったシャンプーは、今回登場したギャツビーのシャンプーが初めてではない。2008年、ロート製薬が、OXY(オキシー)ブランドから「オキシー  パーフェクト クレンジングシャンプー」という、ワックスを落とせるシャンプーを発売している。私も一度、使ったことがあるが、確かに普通のシャンプーに比べるとワックスの落ちは悪くない。

確かにワックススゴ落ちだが

 そこへ今回、ワックスの代表的ブランドであるギャツビーから、ワックス専用シャンプーが登場した。はたして「スゴ落ち」をうたうほどの効果はあるのか? その力は、オキシーと比べてどうなのか。発売前に商品を取り寄せて試してみた。

 マンダムから届いた商品は、ピンクのコンパクトなパッケージだった。容量は400mlで、無色透明。手に取ると甘い香りが漂った。

 洗浄力はかなり高い。ワックスを付けた髪でも、ワックスを付けてない感覚でシャンプーできた。ヌルヌルと滑らず、泡が髪をとらえる。シャンプーがワックスを吸着している感じだ。洗い流したらメントールでスーッと冷たくなった。

 とそこまではよかったのだが、翌朝は少し困ったことに。..。髪がくったりとなり、ぱさついていたのだ。

ギャツビー vs オキシー

 半月程、時間を空けて今度は改めてオキシーを使用。洗った結果をギャツビーと比べてみた。その結果、ワックスを落とす洗浄力は、ギャツビーのほうが高かった。だが髪のぱさつきは、オキシーにも多少はあったものの、気になるレベルではなかった。

 以上は私の試用レポート。このほか、編集部でワックスを使っている4人のスタッフにも同様に試してもらった。

 まずはワックスが落ちないため、常にシャンプーは2度洗いだった30代のN記者。彼は、「ギャツビー パーフェクトクリアシャンプー」のワックス洗浄力を、「すごく落ちる。発売されたら買いたい」と高く評価した。オキシーとも比較してもらったが、「洗浄力はギャツビーが上」とのこと。ぱさつきもないという。

 30代のY記者は、両者とも洗浄力はまずまずと同等の評価。その上でギャツビーについては、「少量でもしっかりと泡立つのに驚いた」。N記者同様、髪のぱさつきはないという。

洗浄力はギャツビーが上

 Y記者が評価した「泡立ちのよさ」は、「ギャツビー パーフェクトクリアシャンプー」の配合成分によるもので、商品設計上、重要な要素だったことが後日の取材で判明した。その詳細は後で触れる。

 30代のM記者の評価は、「洗浄力はギャツビーがオキシーよりも上。だが、ギャツビーは髪がぱさつく。オキシーも少しぱさつくが、ギャツビーのほうが気になる」というもの。私と同じだった。

 20代の制作担当T君は、「洗浄力はギャツビーがオキシーよりも上」と評価。ぱさつきもないという。

 実は、香り、メントールの好き嫌いなどでも意見は分かれたのだが、そうした個人的な嗜好は割愛。今回のレポートは、ワックスを落とす洗浄力、使用後の髪のぱさつきという2点に絞ってまとめた。

 先述したように、ワックスが普通のシャンプーで落としにくいのは、「普通のシャンプーに、油に強い界面活性剤が使われていないから」だ。その点、「ギャツビー パーフェクトクリアシャンプー」は、「一般のシャンプーにはあまり配合されない、油に強いコカミドメチルMEA、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタインという2種類の界面活性剤を配合。それと、ラウレス硫酸Na、ラウラミドプロピルベタインという一般のシャンプーにもよく使われる界面活性剤を、最も効果的な比率で配合。これによりワックスを落とせるようにした」(伊澤氏)。

泡立ちのよさにこだわった

 その成分配合でまず配慮したのが、泡立ちのよさだった。マンダムは、ワックスユーザーの多くがシャンプー時の泡立ちの悪さに不満を抱いていることを把握。「泡立ちがよい」=「洗えている」というユーザー評価につなげる設計にした。「ワックスしているのに、こんなに泡立つとは」とY記者が驚いたのは、この成分配合によるわけだ。

 同時に、髪ががさつかないように配合するコンディショニング成分も、「あまり高めるとワックスを落とした実感を得にくくなってしまうため抑え目にした」(伊澤氏)。私やM記者の洗髪後の髪のぱさつきの原因は、こうしたコンディショニング成分抑え目の商品設計にも起因しているという。

 一方の「オキシー  パーフェクト クレンジングシャンプー」は、ワックスを落とす成分については「企業秘密」(ロート製薬・経営情報本部 広報・CSR室の西脇純子さん)。ギャツビーとの洗浄力の差についても「発売前の商品との比較はできない」(西脇さん)とのことで、話してもらえなかった。

「使いたいのはオキシー」との声も

 もっとも、後発商品のギャツビーが、オキシーを上回るワックス洗浄力を持って出てくるのは当たり前のこと。オキシーにしても普通のシャンプーに比べると洗浄力は高く、決して用をなさないわけではない。試用した編集部員の中にも、香り、メントールとの相性を理由に「ギャツビーのほうが洗浄力は上だが使いたいのはオキシー」という者もいた。

 また、「ブランド自体がスキンケアをコンセプトにしたオキシーのシャンプーは洗浄力以外にも売りの機能がある」と西脇さん。オキシーの場合、毛穴を引き締め、殺菌成分イソプロピルメチルフェノールにより地肌を清潔に保つ薬用処方があり、医薬部外品の指定も受けている。ギャツビーとの最大の違いは、「化粧品と医薬部外品との違い」(西脇さん)。シャンプーで落としきれないワックスが頭皮に残ったままになっていると、「フケ、炎症、さらには脱毛、薄毛になる恐れもある」(西脇さん)。やはり、ワックスを落とせないからとあきらめないで、きちんと落とせるシャンプーを使うことは大事なようだ。

 以上のようにマンダムとロート製薬の2社を取材した後、今度は、資生堂に取材を申し込んだ。ロート製薬は、ワックスを落とすシャンプーは発売していてもワックス自体は製造していない。マンダムは、ワックスは製造していてもシャンプーに関しては大々的に展開しているわけではない。その2社が、ワックスを落とせるシャンプーを開発したのだから、ワックスも、シャンプーも製造している資生堂に話を聞かないわけにはいかないと考えたからだ。その結果、思いがけない方向に話が進むことになる。

資生堂にもあった高洗浄力シャンプー

 まず、ワックスを落とせるシャンプーについてだが、資生堂のシャンプーにも、そういう商品がないわけではないとわかった。2007年に女性向けのマシェリブランドから出た「グロスアップクレンジングシャンプー」がそうだ。また、資生堂が2000年に外資系製薬会社ブリストル・マイヤーズ スクイブから買収したシーブリーズブランドにも1998年から「シャンプー前の毛穴すっきりクレンジング」という商品があった。「どちらもワックスも落とせるクレンジング力の高い商品。ユーザーからもワックスを落とせると評価されている」(資生堂)という。だが、これらは、オキシーやギャツビーのように「ワックスを落とせる」とうたっていないため、私を含め編集部のワックスユーザー5人は、ワックスを落とせるシャンプーとして、その存在を認識していなかった。

 だが、思いがけない話というのは、そのことではない。「実はワックス市場は既に頭打ち」。資生堂・国内化粧品事業の長谷川廣光氏の口から、そんな衝撃発言があったのだ。髪のデザイン力では優れているワックスも、今回、取り上げたシャンプー問題からもわかるように、少なからず短所はある。

 実は、マンダムがギャツビーのシャンプーを発売するのより先に、資生堂は、ワックスに取って代わるべく、次世代の整髪料を市場に投入することが、その取材時に判明したのだ。それは、8月21日に発売されたばかりの「ウーノ フォグ バー」。一体、何が新しいのか、ワックスと何が違うのか。その詳細は、近日中に、この記事の続報としてお届けする。


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テーマ : 抜け毛・発毛・育毛 - ジャンル : ヘルス・ダイエット

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